2006-07-26
クシュラの奇跡 〜140冊の絵本との日々〜(普及版)
ドロシー・バトラー/著 百々佑利子/訳 のら書店/発行 2006.3乳幼児教育に関わっていらっしゃる方には有名な本でしょう。これはクシュラという障害をもって生まれた女の子が、絵本の読み聞かせによって徐々に知的発達を遂げていく様子を書いた本(元々は研究論文)です。昔一度読みましたが、普及版が出たのでもう一度手に取りました。
絵本が子どもの人生に、いかに大きな力をもっているかということが、この本全体に流れる主旨ではあります。
しかし今回読んで一番感じたのは「本当に親というものはありがたいものだな」という気持ちでした。もしクシュラの両親が医師の「精神遅滞」の言葉に打ちのめされて潜在能力を伸ばす努力を辞めてしまっていたら、クシュラの発達はありえなかったわけです。
赤ちゃんの頃のクシュラは、障害によって身体的にも様々な不調があり、ご両親はほとんど手を離せませんでした。眠っている時(ほとんど眠らず、泣き通しだったようです)以外はいつでも抱いていたそうです。
そしてクシュラをあやす時間をまぎらわせるため、生後4か月のころ初めて本を見せたそうです。このときクシュラはちゃんと本を見ようとする意志を示しました。私の住んでいる自治体では1歳半検診の時に「ブックスタート」として絵本を配っていますが、赤ちゃんによってはもっと早い時期でも興味を示す子がきっといるだろうと思います。
クシュラの最大の幸福はご両親に恵まれたことでしょう。お子さんのいらっしゃる方は、ぜひこの本を読んで、絵本との出会いの場を作って上げて欲しいと思います。クシュラが実際に読み聞かせしてもらった本のリストも付いています。日本でもおなじみの絵本がたくさん紹介されていますよ。



